科学コラム

学振申請書を書きだす前に準備すべきこと3選

こんな人にオススメ

学振(日本学術振興会特別研究員・DC1&DC2)に応募する方

ざっくりとした学振の説明が知りたい方

申請書の何から手をつければいいかわからない方

ぽんぽこぽん!ぽんすけです。

お読みいただきありがとうございます。

日本の研究者の登竜門の1つに「日本学術振興会 特別研究員(通称:学振)」という制度があります(参考:学振特別研究員 制度の概要(公式ページ))。

学振をざっくりと説明すると・・・
研究費と生活資金をあげるよ!

という制度です。

研究者の卵たちは博士課程の学生であったり、契約社員(任期が1年とか3年)であることが多いです。

生活費の心配が常に付きまとうのですね。

無給で働いていることもあります。

精神衛生上、お金の心配をしながら働くのはつらい!

そこで、研究者の卵たちに、生活の不安なく研究してもらうために生まれた制度が「学振」です。

研究者の卵にはすっごくうれしい制度なのですが・・・誰もが生活費や研究費をもらえるわけではありません。

学振でお金をゲットするためには、申請書による審査があります(就活のエントリーシートみたいなものです)。

その倍率は・・・約5倍(2020年10月6日現在)!

全体の2割しか受かりません。

しかも、さあ応募するぞ!と申請書を取り寄せると・・・
「これまでの仕事(研究)を誰もがわかるようにまとめる」かつ「今後3年間に実行可能なお仕事計画を立てる」という超たいへんな申請書なのです(参考:学振申請書 募集要項(公式ページ))。

初めて申請する人は「どこから手をつければいいんだ!?」と頭を抱えます。

ということで、本日の記事は『「学振申請書」の書き方講座』第1弾!

過去の学振(DC1)採用者であり、学振申請書の指導経験があるぽんすけが、「学振申請書を書く前に準備すること」をお話していきます。

ぽんすけは、10年近く前の学振採用です(指導をしていたのは5年前まで)。

2020年10月現在の情報を用いて解説をしていますが、知識が古い可能性があります。

先輩や指導教員に見てもらいながら作ってくださいね!

(でも、古今東西変わらない部分を押さえている(ハズ)。)

参考までに、申請当時のぽんすけのスペックをまとめておきます。

・専門:生態学(理学系。ぱっと見で、人の役に立たない系研究)

・採用枠:DC1・生物学系(当時は小区分がありませんでした。)

・当時の採用率:2割くらい

・自分の研究室で、過去の採用者なし

・論文なし(共著なし。国内・国際学会の発表あり。受賞歴なし。)

業績や研究室に頼らず(っていうか頼れず)、文章だけで採用をもぎ取った系女子です。
業績をお持ちでない方でも、DC1に採用される可能性があります(過去指導した学生も業績なしで受かっていました。ただし、DC2は論文がないとキビシイかも・・・)。

これからのお話が、十分な業績を持っていない方の参考になったらうれしいです。

あ、先にこの記事の結論から言いますね。

【学振の申請書を書く前に準備すべきこと】

・過去の合格者から審査区分を吟味せよ!

・区分関係なく、合格(面接なし)・合格(面接あり)・不合格(順位がバラバラ)の申請書をかき集めよ!

・自分の研究内容を1000字でまとめよ!

・(申請書よりも主著論文(日英問わず)を優先して!そしたら確実よ!)

では、はじまりはじまり~☆

過去の合格者から審査区分を吟味せよ!

学振は、審査員の研究分野(例:分子生物学)を自分で決めてから申請します。

「審査員の研究分野」を学振では「審査区分」と言います。

審査区分ってなに?

審査区分とは、どんな研究分野の審査員があなたの申請書を審査するかを決めるグループ分けのことです。

小区分(自分の研究分野※申請者(あなた)が指定する

書面審査区分(似ている研究分野の小区分が合体した区分・書類審査員はこのグループの書類を審査
※申請者が指定した小区分をもとに自動で決まる(例外アリ)

参考:特別研究員 | 選考方法 審査区分(公式HP)

申請時に「なんとなーく、自分の審査区分はココかなぁ?」なーんて決めるともったいない!!!

審査区分の一覧(審査区分表)を確認すると、あなたが申請できそうな区分が複数あるはずです。

例)環境問題にかかわる化学系の申請の場合。

申請候補1)45050:生態学および環境学関連

申請区分(生態学と環境学)

申請候補2)面接審査区分:農学・環境学

引用:研究者養成事業 審査区分表

審査員は、書面審査区分ごとに違う可能性があります。

審査してもらうなら、自分の研究を理解できる審査員にお願したいですよね?

高い評価を得られやすくなるはずです。

しかも、研究分野によっては業績の取扱いが違います。

1年に4、5本の論文が普通の分野もあれば、数年に1本の論文の分野もあります。

となると・・・自分の研究を理解してるかつ、似たような業績分野の審査区分を選ぶ必要があります。

・・・
・・・そんなの、どうやってわかるの!?

ってなると思いますが、自分にベストな審査員がいる場所を見つけるのは簡単。

冒頭のセリフをそのまま言いますよ?
過去の合格者から審査区分を吟味せよ!

学振では過去5年分の「採用者名・区分・題目」が発表されています。

参考:特別研究員 | 採用者一覧

この採用者一覧を眺めてみましょう。

題目を眺めて、自分がちょっとでも理解できる審査区分があれば、そこにあなたにベストな審査員がいるはずです。

もし、題目から理解できるものがなければ、自分が所属している一番大きな学会の要旨集(タイトルだけ)を見てみましょう。

そこに、似たような題目があれば、その審査区分でGO!
申請前に、過去の合格者から自分の審査区分を吟味せよ!

鉄則です。

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他者の申請書をかき集めよ(合格・不合格・区分関係なし)

もう1つ申請書を書き始める前に、必要なこと。

それは・・・
みとり稽古!!

過去3年分(できれば5年分)の申請書をかき集めてください。あればあるほどいい。

合格・不合格関係なく!です。区分も関係なく。

可能であれば、面接あり・なし、不合格だったら順位も聞いておきましょう。

申請書はかき集めましたか?

では、集めた申請書を読んでいきます。

・・・ってスムーズに進んだら楽なのですが、人から申請書をもらうって結構ハードルが高いですよね。

申請経験がある人を知らないよ!とか、超困ります。

申請経験がある人が見つからないときは、知り合いに聞きまくりましょう。

隣の研究室や学部時代の友達や大学の友達。とにかく「申請経験者」を探してください。

学振の応募者は、DCだけでも毎年1万人弱。

意外と身近にいるものですよ。

まわりにも学振を頑張っている人はいませんか?

その人たちも巻き込みましょう。

お互いに申請書を見せ合ったり・・・など、超!メリットがあります(ぽんすけは、友人1名巻き込みました。)。

学振の申請者同士で手分けして集めれば、意外と申請書は集まります。

(ここで学振の申請者同士で協力しておくと、この後いいことも置きます※後述)

・・・え?

そこまでしたくない?恥ずかしい?

宝くじで1000万円を当てる確率は100万人に1人ですです。

学振に採用される確率は10人に2人です

せっかくの1000万円チャンス、逃すのはもったいないですよ。

「書面審査区分」が違う申請書を読む

きっと、申請書は集まったはずです。

では、集めた申請書を読んでいきます。

まず、申請しない区分のものから読んでください。

真面目に読まなくてOK。むしろザっと読む感じで。

次の順番で読みましょう。
【すべて区分違い】
合格(面接なし)→合格(面接あり)→不合格(不合格の順位が高い順)
※もちろん、持ってるものだけでいいですよ!

この順番で読むと、「どれくらいわかりやすく書けばいいか?」「読んでてわかりやすい論理構造」がわかります。

合格の申請書は、ザっと読んでもおおまかに理解できるように書かれているハズ。

過不足なく情報が詰め込まれています。

逆に不合格の申請書には、無駄な情報があったり、研究内容を理解するための情報が足りないことが多い。

たいていの場合、不合格の申請書は、内容を理解するのに気力が必要です。

まずは、この感覚を掴んでください。

同じ「書面審査区分」の申請書を読む

お次は同じ「書面審査区分」の申請書を読んでいきます。
【すべて同じ書面審査区分】
合格(面接なし)→合格(面接あり)→不合格(不合格の順位が高い順)

ここで、審査員が持っている知識をざっくりと推測しましょう。

要は、どのレベルの専門用語を使用してもいいかを掴むのです。

専門用語を頻発しすぎて伝わらないのも問題ですが、全く使わないのも問題です。

「お前勉強してねぇな?」って思われたら、サイアク。

他の申請者がどんなレベルの専門用語を使っているかを確認してください。

ここまで、お疲れ様でした。すっごく、頑張りました!!

では、次は、「自分の研究を1000字でまとめよ!」に続きます。

「1000字でまとめよ!」「学振チャレンジで得られること」に続く!

次回の記事では「なんで申請書を書く前に1000字でまとめるの?」というお話をしていきます。

あわせて「全力で学振をチャレンジすることは、メッチャ今後の人生のためになるよ!」ということも全力で解説していきます。

お楽しみに!

つづき「学振申請書を書きだす前に準備すべきこと3選【後編】

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